１９６１年　箱根
時を超えて愛される -
広重「箱根」切手、1961年発行の物語と価値



1961年の国際文通週間。この年もまた、人々の間で手紙を通じたコミュニケーションの大切さが改めて意識された特別な期間でした。そして、その喜びを象徴するかのように発行されたのが、広重の「東海道五十三次」の中でも特に人気の高い「箱根」の風景を描いた記念切手です。

広重が捉えた箱根の雄大な自然、険しい山々と青く輝く芦ノ湖のコントラストは、見る者の心を惹きつけます。1961年の記念切手も、その美しい景色を忠実に再現し、小さな中に箱根の魅力が凝縮されています。前年の1960年の切手と見比べてみるのも、また違った発見があるかもしれません。

発行枚数は、前年と同様に500万枚。この数字は、当時の人々の手紙に貼られ、様々な場所へと旅立っていった切手の数を物語っています。そして、半世紀以上の時を経た今、これらの切手は、当時の人々の想いや文化を伝える貴重な歴史的遺物となっています。

カタログ評価額は1500円とされていますが、これはあくまで目安です。保存状態や市場の需要によっては、それを大きく上回る価値を持つことも珍しくありません。特に、状態の良いものはコレクターの間で 高い需要があり、「プレミア切手」として扱われています。

1961年の国際文通週間記念「箱根」切手。それは、広重の描いた美しい風景だけでなく、当時の人々のコミュニケーションへの想い、そして時を超えて受け継がれる価値が詰まった一枚と言えるでしょう。

もし、ご自身のコレクションの中に、あるいはご実家の引き出しの中に、この1961年の「箱根」記念切手を見つけたら、ぜひ注意深くご覧ください。それは、単なる古い切手ではなく、日本の美しい風景と、大切な人との繋がりを象徴する、価値ある一枚かもしれません。この機会に、眠っているかもしれない宝物を探してみてはいかがでしょうか。